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日本肝がん分子標的治療研究会
第2回優秀演題論文集 Session3 肝細胞癌ソラフェニブ治療の現状
掲載誌
The Liver Cancer Journal
Vol.2 No.4 66-67,
2010
著者名
能祖一裕
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歳森淳一
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小林功幸
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中村進一郎
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大西秀樹
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桑木健志
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萩原宏明
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白羽英則
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山本和秀
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岡山肝癌グループ
記事体裁
学会レポート
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全文記事
疾患領域
消化器
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癌
診療科目
消化器内科
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腫瘍内科
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消化器外科
媒体
The Liver Cancer Journal
「背景」進行肝細胞癌の治療法として, ソラフェニブは経口薬であるという利便性もあり, 多くの施設で用いられている. アジア人は, 皮膚障害の副作用が多いなどの特徴を有するといわれているが, 日本の実臨床の場における使用状況, 効果, 副作用などの解析は十分に進んでいない. 「目的」ソラフェニブ使用の現状を明らかにすることを目的に, 検討を行った. 「対象および方法」当院および関連施設(香川県立中央病院, 広島市民病院, 福山市民病院, 倉敷中央病院)で施行された, 進行肝細胞癌に対するソラフェニブ治療症例(n=61)を対象とした. 平均観察期間は5.3ヵ月. 症例の臨床背景・治療効果・副作用発現についてレトロスペクティブに検討した. 「結果」「1. 患者背景」男性52例, 女性9例. 平均年齢は69.5歳. PS 0が51例, PS 1が10例. HBs抗原およびHCV抗体陽性例はそれぞれ15例(25%)と35例(57%). 肝機能はChild-Pugh Aが37例, Child-Pugh Bが24例であった.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。