誌上ディベート
              
 Braak仮説をα-シヌクレインの細胞間伝播で説明できるか?
                  掲載誌
                
 
                  Frontiers in Parkinson Disease
                  Vol.6 No.3 13-20,
                  
                    2013
                  
 
                    著者名
                  
  
                          長谷川成人
                        / 
                          村山繁雄
                        / 
                          齊藤祐子
                        
 
                    記事体裁
                  
  
                          抄録
                        
 
                    疾患領域
                  
  
                          その他
                        
                    診療科目
                  
  
                          その他
                        
 
                    媒体
                  
 
                      Frontiers in Parkinson Disease
                    
 「「Yes」の立場から」「はじめに」そもそも「Braak仮説」とは何を指すのか. 起草にあたり, 自分が「Braak仮説」をよく理解していないことに気がついた. ドイツの神経病理学者Braakは, 83例の剖検脳について, タウとAβの免疫組織解析, 臨床像との関連解析を行い, 1991年の総説「Neuropathological stageing of Alzheimer-related changes」を発表した1). Aβの蓄積, 分布が認知症の程度とあまり相関しないのに対し, リン酸化タウの病変の進展が一定の決まったパターンをとって進むこと, その局在や量, 広がりが臨床症状と高く相関し, アルツハイマー病(Alzheimer's disease: AD)のステージ分けに有用であることを記載した. その後も多数の関連論文を発表しているが, ADのBraakステージを確立した論文として引用件数も桁外れに多い. 1997年にパーキンソン病(PD)の原因遺伝子としてα-シヌクレイン(α-Syn)が同定され, α-Synがレビー小体, レビー突起の構成蛋白質であることが判明する.
          ※記事の内容は雑誌掲載時のものです。