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基礎からみた乳腺疾患

肥満と乳癌

笹野公伸

CANCER BOARD 乳癌 Vol.7 No.1, 33-37, 2014

「はじめに」従来は細胞の癌化は,ある細胞に外因,内因双方の影響で種々の遺伝子変異などがみられ,その遺伝子変異が蓄積されて生じると考えられてきた。しかし近年の研究から,ある細胞の癌化には周囲の細胞の影響が欠かせないこと,すなわち“cancer microenvironment(癌微小環境)”が大きな注目を集めるようになってきている。すなわち炎症性細胞,血管内皮細胞,繊維芽細胞などが複雑に互いに関与して,ある細胞の癌化に深く関与しているという概念である。さて,乳癌はわが国でもその罹患率は増加しており,特に閉経期以降の女性での罹患率の増加が著しい。乳がんの危険因子は外因,内因双方でいろいろと報告されてきているが,この罹患率が増加している閉経期以降の乳癌に関して最も影響が大きいと考えられているのが肥満である1)-3)。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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