腫瘍ゲノムを調べて治療介入の方針を決定する医療を一般的に「がんゲノム医療」という。分子生物学・創薬事業の発展によりがんに対する薬物療法は急速な進歩を遂げている。胃癌領域では,抗HER2抗体薬,免疫チェックポイント阻害薬の登場,ドラッグリポジショニングにより治療方針が一変した。今年遺伝子パネル検査が保険収載され,胃癌に対するゲノム医療を実臨床で導入していくにあたり,クリニカルシークエンスの運用,免疫チェックポイント阻害薬のバイオマーカー,遺伝性腫瘍症候群への対応など課題は山積している。本座談会では,StageⅣ胃癌に対するゲノム医療の展開について,この領域に先駆的に取り組まれている先生方に議論していただいた。
(開催:2019年1月)
(開催:2019年1月)