私個人の好みで,幽門側胃切除後の再建は残胃がやや大きい場合にはB-Ⅱ,小さい場合にはR-Y,を選択しています。ともにいわゆる逆蠕動風に60mmの縫合器を使用しています。施設毎に多少違いはあると思いますが,本題にあります議論すべきステープルラインは①十二指腸断端,②残胃空腸吻合部の共通孔,③R-Y時の空腸空腸吻合部の共通孔,が挙げられます。
他の先生方の御発表を拝見していると,幽門側胃切除においては十二指腸断端の埋没は断端縫合不全防止の目的で比較的多くされているようですし,逆にB-Ⅰのデルタ吻合に対しては,まったく追加されていない方がほとんどといった印象を受けます。