GIST(Gastrointestinal Stromal Tumor:消化管間質腫瘍)は,いわゆる細胞障害性の抗癌剤や,放射線治療の効果が認められないとされている腫瘍であり,治療はその進行程度(病期)にかかわらず手術療法が検討され実施されるしかなかった。そんな中,1998年にGISTにおけるKIT 遺伝子異常が発見されて以来,急速にその治療法の研究が進み分子標的薬イマチニブ,続いてスニチニブ,レゴラフェニブが開発された。GISTは肉腫という従来治療法がまったくなかった腫瘍の域を超え,今や腫瘍学研究のモデルとなる腫瘍になってきたといえる。本稿ではGIST治療における標準治療と開発中の次期分子標的薬の一部の治療について概説する。
State of the art(胃がんperspective)
GISTに対する分子標的療法のアップデート
掲載誌
胃がんperspective
Vol.9 No.1 22-28,
2017
著者名
小松嘉人
記事体裁
抄録
疾患領域
消化器
/
癌
診療科目
消化器内科
/
腫瘍内科
媒体
胃がんperspective
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。