State of the art(胃がんperspective)
切除不能進行胃癌初回化学療法レジメンの選択法
掲載誌
胃がんperspective
Vol.9 No.1 16-21,
2017
著者名
谷山智子
/
中島貴子
記事体裁
抄録
疾患領域
消化器
/
癌
診療科目
消化器内科
/
腫瘍内科
/
老年科
媒体
胃がんperspective
切除不能進行・再発胃癌の化学療法は,生存期間の延長やQOLの改善において着実に進歩している。切除不能進行・再発胃癌に対する初回化学療法の標準治療はTS-1 + シスプラチン(CDDP)の併用療法であるが,CDDPをオキサリプラチンに置き換えたSOX療法が選択肢となった。HER2陽性胃癌にはカペシタビン + CDDP + トラスツズマブが初回治療の標準である。また高度腹水あるいは経口摂取不能胃癌に対して,日常診療では5-FU/l-LV療法が行われていることが多い。このように,バイオマーカーによる個別化医療は胃癌領域ではまだHER2によるものだけであるが,患者個々の年齢,performance status(PS),合併症,希望する治療スタイルなどをもとにしてレジメン選択を行う。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。