内視鏡手技の解説―臨床のコツとテクニック―
早期胃癌治療における腹腔鏡とESDのcollaboration
掲載誌
胃がんperspective
Vol.8 No.3 41-45,
2016
著者名
新美惠子
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愛甲丞
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小田島慎也
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山下裕玄
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藤城光弘
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瀬戸泰之
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小池 和彦
記事体裁
抄録
疾患領域
消化器
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癌
診療科目
消化器内科
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手術・救急
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放射線科
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消化器外科
媒体
胃がんperspective
「はじめに」リンパ節転移のリスクのない早期胃癌に対する治療として,内視鏡的粘膜下層剥離術(Endoscopic Submucosal Dissection;ESD)が開発された。場所や大きさ,潰瘍瘢痕の有無にかかわらず,病変を一括切除することが可能であり,2006年に保険収載され,以降,急速に普及してきた。しかし,ESDの難易度は病変によって異なり,出血や穿孔などの偶発症が一定の頻度で起こり得る。そのため,技術的にESDの難易度が高い病変は,いまだに十分経験のある専門施設への紹介や外科的手術を考慮すべきとされている。本稿では,ESDの難易度が高い早期胃癌に対する治療法のひとつとして,腹腔鏡とESDの技術をcollaborationした治療法である非穿孔式内視鏡的胃壁内反切除術(Non-exposed Endoscopic Wall-inversion Surgery;NEWS)1)-3)について,手技の実際およびポイントについて述べていきたい。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。