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State of the art(胃がんperspective)

残胃癌に対する腹腔鏡下手術

石田善敬稲葉一樹須田康一宇山一朗

胃がんperspective Vol.8 No.1, 14-18, 2015

近年,胃癌術後の生存率改善に伴い,残胃癌の症例は増加傾向にある。しかし残胃癌に対する治療戦略は明確化されていない。残胃癌に対する手術は初回手術の影響が強く,腹腔鏡下残胃癌手術の技術的難易度は高い。そのため各症例により手術戦略をしっかりと建て,さらに臨機応変な対応が必要となる。近年では腹腔鏡下残胃癌手術の報告例が散見されるようになり,当教室でも2002年4月~2014年12月の間に44例に対し腹腔鏡下残胃癌手術を行ってきた。しかしながら依然症例数は限られており,今後もさらに症例を蓄積し検討していかなければならない。
「はじめに」近年,胃癌術後の生存率の改善1)に伴い,残胃癌の症例は増加傾向にある。しかし残胃に発生する悪性腫瘍に対する治療戦略は明確化されていない。初回胃切除後の経過観察による残胃癌の早期発見により,内視鏡的切除の適応となることが理想ではある。しかしながら現実には手術適応となる症例が少なくない。
「Key words」残胃癌,腹腔鏡下残胃癌手術

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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