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エキスパートの治療法―症例から考える―

切除不能進行胃癌

長瀬通隆

胃がんperspective Vol.6 No.4, 32-36, 2013

「症例」 [年齢 性別]58歳, 男性 [既往歴 合併症]なし [現病歴]数日前より胃部不快感を自覚. 当院を初診し各種画像検査を実施. 内視鏡検査の翌日に自宅で吐血したために救急搬送され入院となった. [経過(図1)]出血性ショック状態であったため支持療法をしつつ緊急内視鏡を実施. 原発巣から出血と判明. 絶食および鉄剤投与にて全身状態が改善し(PS1程度), ヘモグロビンも回復傾向である. 臓器障害などは認めず治癒切除不能であることは理解しつつも抗癌剤治療に対して前向きな考えである. [所見]初診時の上部消化管内視鏡(図2-A~C):3領域にわたるスキルス胃癌, 低分化腺癌. 腹部造影CT検査(図3-A~D):遠隔リンパ節転移も認め根治切除不能, 腹膜播種なし. 「Q1. 追加して行う検査はありますか?」 A. 本症例は, 根治切除不能のリンパ節転移を有する胃がんであり, 緩和的化学療法が中心となります. したがって, 化学療法を念頭に置いた検査を行うことになります.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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