State of the art(胃がんperspective)
末梢血中癌細胞(CTC)の診断と臨床的意義
掲載誌
胃がんperspective
Vol.6 No.4 22-26,
2013
著者名
竹内 裕也
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平岩訓彦
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中村理恵子
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高橋常浩
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和田 則仁
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川久保博文
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才川義朗
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大森泰
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北川 雄光
記事体裁
抄録
疾患領域
消化器
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癌
診療科目
消化器内科
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腫瘍内科
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放射線科
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消化器外科
媒体
胃がんperspective
末梢血中癌細胞(circulating tumor cell;CTC)が日常臨床において果たす役割としては, 癌存在診断や病期診断に役立つdetection marker, 予後因子としてのprognostic marker, 化学療法などの治療効果判定に有用なpredictive markerとしての有用性が期待されている. 胃癌患者におけるCTCの検出についてはこれまでRT-PCR法を基にした報告が多くなされており, 予後との相関などが報告されているが, 最近ではCTCを直接カウントする検査法も開発されている. CTC測定が胃癌転移の解明・治療への応用につながり, さらには胃癌患者の予後の改善につながることが期待される. 「はじめに」 胃癌を含む固形癌では, 原発巣と転移している可能性のある所属リンパ節を完全切除してもなお一定の割合で転移再発が生じる. このような転移再発患者においては, 術後もリンパ節や骨髄, または末梢血中に微小な癌巣が残存しており, これが転移再発につながったと考えられている.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。