米国臨床腫瘍学会(ASCO)
ASCO2012における胃癌化学療法のトピックス
掲載誌
胃がんperspective
Vol.5 No.3 68-73,
2012
著者名
佐藤 温
記事体裁
抄録
疾患領域
その他
診療科目
その他
媒体
胃がんperspective
「はじめに」米国臨床腫瘍学会(ASCO)2012では, 化学療法に関して, 婦人科癌や乳腺領域では治療の進歩を示すデータが数多く報告されましたが, 消化器癌では一部を除いて, 前進したデータの報告はあまりみられませんでした. 胃癌の化学療法については, 「これまで蓄積されたEBMを総括した」という印象を受けました. すなわち, 胃癌では, これまでに開発されてきた抗癌剤, とくにKey Drugsはどのような位置づけにあり, 今後, それらをどのように使っていくかという方向性が示されたといえます. 今回は, そのような観点から注目したREAL3試験, ACTS-GC試験におけるバイオマーカー解析, WJOG4007試験を中心に紹介し, 胃癌化学療法の今後について考えてみたいと思います. 「REAL3試験」英国では, 以前に実施されたREAL2試験で得られた有効性と忍容性からエピルビシン・オキサリプラチン・カペシタビン併用(EOC)療法が進行・再発の胃食道接合部癌・胃癌に対する標準化学療法として選択されています.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。