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胃癌診療の歴史

第13回 Moynihanの胃切除術

岡島邦雄

胃がんperspective Vol.5 No.3, 60-67, 2012

Moynihanの著書Abdominal Operations1)から胃切除術を紹介する. Moynihanは冒頭に胃癌を治すことのできるのは外科治療のみであるが, この際胃のリンパ系の正しい知識が必須条件であり, これなくして胃癌に対する外科治療の成功は得られないと述べている(胃のリンパ系については次回に述べる予定である). Moynihanの胃のリンパ系の研究の一部はすでに本連載第11回(胃がんperspective5巻1号, p.65, 図6, 7, 2012)で述べたが, これから得た臨床上の要点は, 胃癌の根治手術には胃の初発病巣と一次リンパ節の切除は必要ということである. ここでいう一次リンパ節とは胃壁から直接リンパ流を受けるリンパ節であり, 二次リンパ節とは他のリンパ節からのリンパ流を受けるリンパ節である. ちなみに幽門側胃癌の一次リンパ節とは左胃動脈下行枝および上行枝に沿うリンパ節, 右噴門リンパ節, 幽門上リンパ節, 右膵上縁リンパ節, 胃大網動脈リンパ節, 幽門後部リンパ節である.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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