レジデントからのQ&A
腹腔鏡手術の鉗子の種類と使い分けについて教えてください
胃がんperspective Vol.2 No.1, 54-56, 2009
A 各社からいろいろな種類の鉗子が発売され, どれをどのように使ったら良いのか迷っている方も多いと思います. 今回, 外科医の手となる把持鉗子と剥離鉗子について, 腹腔鏡下胃切除を例に, われわれがどのような基準で選択し使用しているのかを説明いたします. 「把持鉗子」開腹術の場合, 「場の展開(大きな把持)」は助手や術者の「手」で, 「リンパ節郭清(細かい把持)」は術者がもつ「鑷子」で行うことが多いと思います. この両者の働きを, 腹腔鏡では助手の両手と術者の左手でもつ把持鉗子でしなくてはなりません. 結果, 把持鉗子に要求されるのは「無傷性+把持力+繊細さ(+耐久性)」です. 現在まで3種類の鉗子を主に使用してきました. (1)ハンター腸把持鉗子(Jarit社). DeBakey型の鉗子で全体に丸みを帯び「愛護的」ですが, 一方, 把持力が弱く肉厚で視野の邪魔になりがちです. (2)クローチェ有窓把持鉗子(KARL-STORZ社).
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