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この人に聞く!大腸癌最前線

やりがいのある国内臨床試験の支援~高い手術技術を活かした特色ある試験の推進に向けて~

福田治彦杉原健一

大腸癌FRONTIER Vol.5 No.3, 68-73, 2012

大腸癌の治療成績は新規薬剤の登場により近年飛躍的に向上した. しかし, さらなる治療成績の向上には, 薬剤開発に加え臨床医の創意工夫により既存の治療薬を最大限に活用していくことも重要である. そのためには研究者(医師)主導型臨床試験によってさまざまなクリニカルクエスチョンについて回答を示すことが不可欠となる. JCOG(日本臨床腫瘍研究グループ)は, 専門分野別の研究グループ, データセンター, その他各種委員会で構成され, 研究グループが実施する臨床試験の運営・管理を行っており, JCOGの臨床試験は大腸癌領域でも国際的な評価を受けはじめている. JCOGデータセンター長としてこれらの研究者(医師)主導型臨床試験の支援にあたっている福田治彦先生に, 本邦における臨床試験の特色, 課題, 統計データの解釈, 国際化の流れについて伺った. 「臨床試験の目的と意義」杉原 私が国立がんセンター中央病院に在職していた16~17年ほど前になりますが, 大腸癌術後補助化学療法の臨床試験(N・SAS-CC)をはじめることになり, 大腸癌を専門とする外科医が集まって議論を交わしたことがあります.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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