特集 次期改訂に向けて~大腸癌取扱い規約の改訂に望むこと
現規約の問題点―外科医の立場から―
The assignments of next revision of General rules for clinical and pathological studies on cancer of the colon, rectum and anus
大腸癌FRONTIER Vol.5 No.3, 21-23, 2012
「はじめに」本邦の大腸癌取扱い規約(以下, 取扱い規約)は, 多くの先人たちの努力により, より扱いやすく, 臨床に即した内容へと刷新され現在に至っている. 世界的にはUICCのTNM分類が用いられている. 本邦独自の考え方や治療の歴史がありTNM分類との整合性を保ちつつ発展的に改訂していくべきである. いくつかの臨床上の問題点については大腸癌研究会のプロジェクト研究が進行中であり, この結果を待たなければならない. 現在, 取扱い規約の改訂作業が進行中であるが, 専門家だけでなく, 一般の外科医が理解し使いやすいよう改訂していただきたい. 現規約の問題点について外科医の立場から述べる. 「術式」「1. 超低位前方切除(ultra-low anterior resection)とintersphincteric resection (ISR)」手術手技や機械の進歩により, 従来よりさらに肛門側での腸管吻合を行い, 自然肛門を温存することができるようになってきた.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。