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この人に聞く!大腸癌最前線

症例を積み重ね,エビデンスを追求する消化管診断学~世界に先駆けたトランスレーショナルリサーチの実践~

飯田三雄田中信治

大腸癌FRONTIER Vol.5 No.1, 68-73, 2012

家族性大腸腺腫症(Familial adenomatous polyposis;FAP)は遺伝性大腸癌の代表的疾患で, 近年, 原因遺伝子としてAPC遺伝子が同定され, 大腸癌の発生に関する分子生物学的研究が大きく前進したのは記憶に新しい. FAPと上部消化管病変の関係に関する系統的研究は, 1970年代中頃より, わが国から相次いで世界に向けて発信された. 遺伝子学的な分析手法が未発達であった当時, X線や内視鏡を用いた画像所見と病理所見の詳細な対比検討から, 確固たるエビデンスを構築し, 当時のFAPの疾患概念を大きく変えたのが飯田三雄氏らの研究グループである. 本稿では, 臨床研究と基礎研究の融合により, FAPをはじめとする遺伝性消化管疾患の診断確立や病態解明を目指した40年間の歩みを振り返っていただいた. 「消化管透視の奥深さに魅せられ形態診断学の道へ」田中 先生は, 1971年に九州大学をご卒業されました.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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