<< 一覧に戻る

特集 大腸癌における微量癌細胞の意義

糞便RNAを用いた大腸癌の検査法

金岡繁濱屋寧栗山茂

大腸癌FRONTIER Vol.5 No.1, 58-61, 2012

「Summary」癌の体液診断への取り組みが盛んに行われている. これは癌の発癌・進展への分子レベルでの理解が深まるにつれ, 関与する分子の検出が癌の診断に有用であるとの認識からである. 血液を用いた手法以外に, 大腸癌においては剥離した癌細胞や由来する核酸が糞便とともに排泄されるため, 糞便を用いたDNA変化やRNA変化を捉える検査法が開発され, 実用化を目指し精力的な取り組みがなされている. ここでは, 糞便中のRNA変化を捉える検査(糞便RNA検査)を取り上げ, 大腸癌診断の現状と課題について述べる. 今後そのスクリーニングへの展開には大きなコホートでの前向き研究によるEBMの構築が必要である. 「はじめに」大腸癌は先進国共通に多い癌であり, 世界全体において3番目に多い癌である1). 日本においても急増している癌であり, 罹患率は第2位, 死亡率は第3位を占めている2). 大腸癌は他の癌に比べ比較的予後のよい癌であり, リンパ節をはじめとする転移がない段階で適切な治療を行えば治癒可能な癌と考えられている.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

一覧に戻る