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特集 大腸癌における微量癌細胞の意義

特集にあたって

森正樹

大腸癌FRONTIER Vol.5 No.1, 13-13, 2012

癌の特徴の一つは原発巣から他の臓器へ転移する能力にある. 癌が原発巣に留まっている限りにおいては, 癌の根治治療ができる. しかし, ひとたび臓器転移がおこると治療が格段に難しくなる. そのため転移をできる限り正確に, しかも早い段階で診断しようとする試みが以前より行われていた. そのような試みの一つに血液中や骨髄中, あるいはリンパ節中の微量な癌細胞を検出しようとするものがある. このような試みは従来病理学的, あるいは細胞学的手法などの古典的手法を用いて行われてきた. しかしここ20年あまりにわたる分子生物学的技法の進歩により, 従来からの古典的手法に加え, 分子生物学的技法が世界的に応用されるようになった. 日本においても1980年代後半から1990年代にかけて分子生物学的技法を用いた多くの論文が報告されている. しかし, 対象, 方法, 評価法などの違いのために, 一定の見解が得られず, 実地臨床に応用されるには至らなかった.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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