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大腸癌研究の最新知見

【ゲノム遺伝子と大腸発癌】遺伝子・ゲノム変異と大腸癌発癌

~全ゲノムを研究対象としてみえてきたこと~

小野宏晃井本逸勢稲澤譲治

大腸癌FRONTIER Vol.3 No.3, 26-31, 2010

「Summary」大腸癌における, その遺伝子異常と分子機構に関して徐々に明らかになりつつある. 特に近年, アレイCGHによる高精度なゲノム増幅・欠失の検出や, バイオインフォマティクスや次世代シークエンサーなど情報解析技術の飛躍的進歩に伴う, 体細胞突然変異の網羅的データの解析, および網羅的なエピゲノム解析が進められており, 単純な多段階発癌モデルから, より詳細な癌の発生・進展過程とその病態との関連が明らかにされつつある. 国際的な取り組みから, データベースの構築による癌ゲノム情報の共有も進んでいる. また, 疫学的な観点から, ゲノム網羅的関連研究(GWAS)を用いた遺伝子多型の解析も行われており, 大腸癌のさらなる病態の解明が進められている. 「はじめに」癌は, 細胞に生じた遺伝子変異が蓄積することにより細胞増殖などの選択優位性を獲得した細胞が増殖することで発生すると考えられている.

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