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大腸癌研究の最新知見

【幹細胞と大腸発癌】癌幹細胞の最新知見

石井秀始関本貢嗣土岐祐一郎森正樹

大腸癌FRONTIER Vol.3 No.3, 16-19, 2010

「Summary」消化器癌幹細胞研究の最近の進捗は, 第一に, 癌幹細胞が造血器腫瘍と同様に大腸癌においても実態があるものとして確立されてきたことがあげられる. Wnt標的分子Lgr5の例を紹介したい. 第二に, 癌幹細胞の中でも特に転移性の高い悪玉集団(上皮間葉転換で活性化された移動型癌幹細胞)が注目を集めており, その関与を示すデータが蓄積されてきたことがあげられる. 第三に, 転移巣から原発巣に対する逆方向性シグナルが明らかとなり, 転移が従来の原発巣から転移巣に向けて旅立つ一方向性ではなく, 双方向性のセルフ・シーディングの中で成り立っていることが注目されている. 第四に, 癌細胞にも可塑性があるかも知れないという仮説が具体的な証拠で支持されてきている. これら4つの新しい視点から癌の理解を発展させることにより, 創薬を含めた新治療開発の新展開につながることが期待される. 「はじめに」最近の大腸癌を中心とした癌幹細胞研究の進捗として, (1)具体的な細胞表面分子Wnt標的分子Lgr5(leucine-rich-repeat-containing G-protein-coupled receptor 5)について, (2)特に悪性度の高い小集団[上皮間葉転換(epithelial mesenchymal transition;EMT)で活性化された移動型癌幹細胞]について, (3)原発巣と転移巣が織りなす双方向性(セルフ・シーディング)について, (4)癌細胞の可塑性について, 紹介する(表).

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