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Q&Aで綴るレジデント・ノート―専門医がわかりやすく解説―
No.13 大腸癌手術後の便秘、下痢などに対する問診・投薬のコツを教えて下さい。
掲載誌
大腸癌FRONTIER
Vol.2 No.3 89-92,
2009
著者名
味村俊樹
記事体裁
連載
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Q&Aシリーズ
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全文記事
疾患領域
消化器
/
癌
診療科目
一般外科
/
消化器外科
媒体
大腸癌FRONTIER
「Question 大腸癌手術後の便秘, 下痢などに対する問診・投薬のコツを教えてください. 」「Answer 便秘は排便回数減少型と排便困難型に分け, 下痢は排便回数と便性を区別して問診します. 投薬は, 腸内細菌製剤やポリカルボフィルカルシウムで改善しない場合には, 便秘には酸化マグネシウムを基本にセンノシド頓服とし, 下痢には便秘にならないよう配慮しながら塩酸ロペラミドを漸増します. 」大腸癌手術後の排便障害として便秘, 下痢, 頻回便, 便失禁があり, 特に直腸癌に対する(超)低位前方切除術や括約筋切除を伴う肛門温存手術後の頻回便や便失禁は生活の質に多大なる影響を及ぼします1-5). これらの排便障害は術後1~2年経過すると改善することが多いのですが, 長期間にわたって薬物療法を必要としたり, 薬物療法にもかかわらず症状が改善しない場合もあります. 本稿では, 大腸癌手術後の便秘, 下痢, 便失禁に対する問診と薬物療法に関して解説します.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。