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Q&Aで綴るレジデント・ノート―専門医がわかりやすく解説―
No.8 大腸癌補助化学療法について,治療にかかる期間や副作用について教えて下さい。
掲載誌
大腸癌FRONTIER
Vol.1 No.4 103-105,
2009
著者名
小松嘉人
記事体裁
連載
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Q&Aシリーズ
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全文記事
疾患領域
消化器
/
癌
診療科目
一般外科
/
消化器内科
/
腫瘍内科
/
消化器外科
媒体
大腸癌FRONTIER
「Answer」 治療にかかる期間は, 原則, およそ半年と考えてよいでしょう. 副作用は, 選んだレジメンにもよりますが, 骨髄毒性や, 嘔気, 下痢などの消化器症状などが中心です. 「解説」 今現在, 結腸癌術後補助化学療法といえばホリナート(LV)による5-FUのbiochemical modulationを臨床応用した併用療法(LV+5-FU)が, 手術単独1-3)のみならずMOF(メチルCCNU+ビンクリスチン+5-FU)療法よりも優れ4), さらにINT00895), NSABP C-046), QUASAR7)のいずれの比較臨床試験においても5-FU/LEV群よりも優れた成績を示したため, 標準的レジメンであるといえます. わが国でもこれにならい, LV+5-FUが標準的術後補助化学療法として実施されています. また, 経口フッ化ピリミジンがLV+5-FUに代わるものとなりうるかについて比較試験も実施され, LV+UFT8)やカペシタビン9)がLV+5-FUと同等であることが確認されました.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。