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てんかん余話

日本におけるてんかん運動の歴史とこれから目指すもの

田所裕二

Epilepsy Vol.16 No.1, 62-67, 2022

「てんかんのこと,ひとりで悩んでいませんか?」
これは,日本てんかん協会(波の会)が社会に発してきたメッセージのひとつである.てんかんのある人やその家族のなかには,いまでも誰にも相談できずにいる人がいる.波の会は,そうした人々のライフラインとして活動を続けており,2023年に前身の活動を含む「てんかん運動」は50年の節目の年を迎える.
てんかんのある人は全国に約100万人いると推定されており,医療,福祉,教育,就労,結婚などそのライフステージの場面においてさまざまな壁が生じることがある.てんかんは脳神経の慢性疾患であるが,社会に浸透した無知・誤解・偏見がいまも当事者と家族を悩ませている.そのため,「てんかん」があることを知られたくないという思いはいまだに強く,当協会も「波の会」という別名を使用せざるを得ない場面が多い.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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