てんかんからみる人物の横顔~異論異説のてんかん史~
藤原定家のてんかん説
Epilepsy Vol.16 No.1, 55-60, 2022
和歌の才により後鳥羽院に見出され,『新古今和歌集』の撰者を務めたことでも知られる歌人・藤原定家.定家が半世紀以上にわたり記し続けた日記『明月記』には,風病(神経病)をはじめ,自身が患ったさまざまな病歴が詳細に記録されている.後世になり,精神科医で作家の津川武一が定家の記述やその性格,和歌の作風などから,定家の風病がてんかんであるという仮説を立てた.津川は生涯にわたり定家への関心を持ち続けた.
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