脳梁は両側大脳半球を連絡する最大の交連線維である.てんかんの外科治療としての脳梁離断術がvan WagenenとHerren1)により1940年に初めて報告され,現在に至っている.脳梁の機能については脳梁離断術後の神経心理学的な変化を調べることにより左右脳の独立性,機能局在が明確にされてきた.しかしながら,てんかん発作発現に関する機能についてはいまだ明確になったわけではない.本稿では,脳梁離断術の現在までの変遷について述べ,今後の脳梁離断術の方向性について考察してみたい.