2018年6月25日,カンナビジオール(CBD)製剤であるEpidiolex®(エピディオレックス®:本邦未承認)は,Dravet症候群およびLennox-Gastaut症候群を適応とし,米国食品医薬品局(FDA)の承認を受けた.CBDはカンナビス・サティバ(Cannabis sativa,大麻草)に特異的に含有される成分であり,広義の医療大麻に分類されることが,この医薬品を巡る情勢を複雑化させている.本稿では,同薬が承認を得るに至った社会背景,てんかんに対するCBDのエビデンス,および本邦における同薬の承認に向けた動きについて解説する.