日本におけるてんかん診療の指針として,2018年3月に「てんかん診療ガイドライン2018」(以下,ガイドライン2018と記載)が発刊された1).てんかん診療に携わる医療関係者が臨床現場において,最新のEBM(evidence based medicine)に基づいて診療を行えるよう編纂された指針であり,2010年に刊行された「てんかん治療ガイドライン2010」から8年を経て最新知見をアップデートした内容になっている.本稿では,そのなかでEBM普及推進事業Mindsに準拠したシステマティックレビューによって導き出された側頭葉てんかんに対する外科治療,迷走神経刺激療法に関するEBMを解説する.