てんかん臨床の窓から
女性当事者が行うピアカウンセリング
Epilepsy Vol.12 No.2, 40-42, 2018
「ピア」とは仲間,同等の人たちという意味です.障害者自身がカウンセラーとなって,障害者に対して,行うもののみをピアカウンセリングといいます.ピアカウンセリングは1970年代,米国で地域社会において自立生活をする障害者のあいだで広まりました.
ピアカウンセリングとは,幅広い内容を指す言葉で,精神的な相談から自立生活への学習活動,生活資源の活用の仕方などさまざまな権利援護や適切な雇用の判断について,ピアカウンセラーが当事者だからこそわかる体験,情報を伝えていく活動のことを指しています.
日本のピアカウンセリングの基本になっているカウンセリングでは,再評価カウンセリングの手法を取り入れています.再評価カウンセリングはRe-evaluation Counseling,またはCo-counseling とも呼ばれ,Coは「互いに」,「協調して」という意味があります.カウンセラーとクライアント(相談にきた人)が時間を対等に分け,互いに役割を交換し合うところに大きな特徴があります.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。