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てんかん臨床の窓から

てんかんとスポーツ

高木俊輔

Epilepsy Vol.12 No.1, 34-36, 2018

てんかんは頻度の高いありふれた疾患であるが,てんかんのある人の身体運動やスポーツ活動は,発作に伴う外傷のリスクや過保護,スティグマ,無知などによりこれまで不必要に制限されてきた1).てんかんのある人は一般人口に比べて有意に運動する頻度が低く2, 3),肥満があって2)心身の健康度が低いとされており4),てんかんのある人が全体的に活発的な生活スタイルを取っておらず,そのために不健康な傾向に陥っていると考えられる.逆に,てんかんのある人の運動の程度と発作のコントロール,生活の質,抑うつ,不安,抗てんかん薬の副作用を検討したところ,これらのすべてが活発に運動する群で良い成績であったという研究5)もあり,身体的な活動性の高さがてんかんのある人の全体的な病状と相関すると考えられる.身体的運動やスポーツ活動のてんかんに対する効果を証明する研究も増加している.そのため不必要な運動の制限は行わず,てんかんのある人のスポーツ参加を受け入れるような社会的変化をさらに起こしていくべきである.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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