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てんかん最前線

てんかんと発作の新分類2017

川口典彦寺田清人

Epilepsy Vol.12 No.1, 27-33, 2018

てんかん診療においては国際抗てんかん連盟 (International League Against Epilepsy;ILAE) による,1981年の発作分類1),1989年のてんかん分類2)が広く使われてきた.
1981年の発作分類では,意識が保たれる「単純部分発作」,意識減損する「複雑部分発作」,そして「二次性全般化発作」に分けていた.さらに,単純部分発作については,運動徴候,感覚徴候,自律神経徴候,精神症状と細分化された.全般発作は欠神発作,非定形欠神発作,ミオクロニー発作,間代発作,強直発作,強直間代発作,脱力発作に細分類されていた.なお,部分発作か全般発作か分類できない発作のため,「未分類発作」という項目が存在していた.
1989年のてんかん分類では,「局在関連てんかん」と「全般てんかん」とに分類し,このほかに焦点性か全般性か決定できない「未決定てんかん」と「特殊症候群」の項目が存在した.また,局在関連てんかん,全般てんかんの両者において,てんかんの原因が判明している「症候性」と,明らかな原因が特定できず何らかの遺伝性素因によると考えられる「特発性」に分類されていた.また,症侯性と考えられるが,その原因が明らかでない場合には「潜因性」という分類が用いられた.
しかし,医学の進歩により新しい知見が集積され,新しい疾患概念も提唱されてきたことから,2017年ILAEは新しい発作分類3, 4),てんかん分類5)を発表した.本稿ではこの2017年分類について概説する.なお,本稿の作成段階では2017年分類の正式な日本語訳が作成されておらず,日本語の用語については今後変更となる可能性がある.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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