てんかん余話
内村祐之(うちむらゆうし)
掲載誌
Epilepsy
Vol.9 No.2 56-57,
2015
著者名
森田進
/
笠井 清登
記事体裁
抄録
疾患領域
神経疾患
診療科目
脳神経外科
/
神経内科
/
小児科
/
精神科
媒体
Epilepsy
内村祐之(1897~1980)は東京大学医学部を卒業後,北海道大学教授,東京大学教授,松沢病院院長,国立精神衛生研究所長などを歴任した精神科医であり,功績として双生児や傑出者の脳研究,アイヌのイムの比較精神医学研究などが挙げられる.文武両道の人であり,旧制一高野球部投手時代には全国制覇を達成し名を馳せた.東大精神科に入局した後,北大教授就任までの準備期間として1925年より2年間留学する機会を得たが,当時卒後2年の内村には破格の待遇であった.この間,ドイツ・ミュンヘンのKaiser Wilhelm精神医学研究所(現在のMax Planck精神医学研究所)病理組織学部のWalther Spielmeyerに師事する道を選んだのは,当時の東大精神科教授呉秀三の薦めと,キリスト教思想家である父・鑑三から卒業記念として贈られたSpielmeyerの著書「神経系の組織病理学総論」の影響もあった.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。