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てんかん余話

抗てんかん薬の発見・開発の歴史

風祭元

Epilepsy Vol.9 No.1, 56-57, 2015

「抗てんかん薬」という名称が用いられるようになったのは20世紀の後半からで,そのためには,次のことが広く認識される必要があった.
すなわち,
①てんかんが大脳神経細胞の過剰発射の結果起こる反復性発作疾患であること.
②持続服薬によって発作を抑制し,発作準備性を低下させることができること.
抗てんかん薬以前には,「抗けいれん薬」という薬効分類があった.古い本(たとえば,日本新薬編:常用薬品集-1954)では,抗けいれん薬として,ルミナール®,アレビアチン®のほかに,硫酸マグネシウム,アーテン®などが載っており,当時はてんかんのけいれん発作と末梢性の筋肉けいれんが混同されていた.薬物の歴史の記載は難しい.ある化合物の発見や合成,薬理作用の解明,最初の臨床効果の報告などのどの時点を「発見」とするかが問題とある.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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