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座談会(Round Table Discussion)

高齢者のてんかんをめぐって

辻貞俊赤松直樹亀山茂樹千葉茂

Epilepsy Vol.9 No.1, 8-15, 2015

「高齢者てんかんの動向」
辻:てんかんは子どもの病気と考えられていましたが,最近では日本でも高齢者のてんかんが注目されてきています.しかし,高齢者てんかんは,非特異的な発作症状が多いことや,鑑別を要する疾患が多いことなどから,診断は難しいといわれています.そこで,本日は高齢者てんかんの動向,各診療領域における高齢者てんかんの特徴,鑑別診断,および治療などについて,造詣が深い先生方に伺っていきたいと思います.まず疫学に関して,赤松先生,お話しいただけますか.
赤松:50年前から九州大学では40歳以上の全住民を対象に久山町研究を行っています.その中で,最近5年間で2回以上てんかん発作があった,あるいはてんかんと診断され現在抗てんかん薬服薬中とてんかんを定義して調査していますが,てんかんの有病率は1%を超えているようです.また老人病院の調査では,入院患者の約1割がてんかんと診断されて薬を服用していました.さらに2011年の日本てんかん学会では,介護老人保健・福祉施設入所者762名のてんかん有病率は6.8%という報告がありました.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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