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てんかん余話

Wilder Penfield

川合謙介

Epilepsy Vol.6 No.1, 54-55, 2012

てんかん学, 特にてんかん外科学を志すものでWilder Penfield (1891~1976年)の名を知らぬ者はないだろう. モントリオール神経学研究所の創始者であり, 20世紀の生んだ最も優れた神経学者, 脳神経外科医と称される. てんかん外科医として活躍した1934~1960年の26年間に700例以上の手術を手がけ, 側頭葉切除術の術式を確立した1). しかし, Penfieldを有名にしたのは, なんといっても術中の電気刺激による脳機能局在の研究であろう. ホムンクルスの絵はあまりにも有名だが, てんかん発作の症候学と電気刺激による機能局在を論じた『Epilepsy and the Functional Anatomy of the Human Brain』2)は, いまだにてんかん外科医にとってバイブルともいえる存在である. また, てんかん発作における中心脳仮説は, その後否定されはしたものの, 欠神発作における大脳皮質―視床連関研究を促したといえるし3), 脳外科引退後の心や意識についての洞察は, 一般の読者をも魅了してやまない4).

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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