目でみるてんかん
脳波の病的高周波振動と小児良性部分てんかん
掲載誌
Epilepsy
Vol.6 No.1 4-6,
2012
著者名
小林勝弘
記事体裁
抄録
疾患領域
その他
診療科目
その他
媒体
Epilepsy
「[1] はじめに」 脳波の高周波振動(high frequency oscillations ; HFOs)はてんかん原性の新たなバイオマーカーとして注目されており, 周波数が80~250Hzのrippleと250~500Hzのfast rippleに分けられる. HFOsは周波数が高いほどてんかん原性との関係が強く, この程度は棘波とてんかん原性の関係を凌駕すると考えられている. HFOsはまず微小電極により記録されたが, Jirschら1)により臨床で通常に使用する頭蓋内電極でも記録できることが示されて以後, 応用範囲が一気に拡大した. さらにわれわれがrippleを頭皮電極で検出できる症例があることを報告した2). すなわち, 徐波睡眠時に持続性棘徐波(continuous spike-waves during slow-wave sleep ; CSWS)を示すてんかんおよび関連のLandau-Kleffner症候群などのてんかん性脳症において, 睡眠時棘波に伴い97.7~140.6Hzの振動を認めた.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。