1 はじめに  症候性局在関連てんかんの焦点診断におけるmagnetic resonance imaging(MRI)の役割は非常に大きく,MRIによる構造異常域の診断はてんかん外科の術後転帰を左右する最も大きな因子のひとつである1).1990年代初頭における1.5tesla(T)-MRIの導入,そして撮像法としてのfluid attenuated inversion recovery(FLAIR)法のてんかん診断への応用により,MRIの重要性が飛躍的に増したことはいうまでもない2-4).2000年代に入り,3T-MRIの臨床応用が可能になり,てんかん患者に対しても用いられている5),6).ここでは,3T-MRIの特徴と,そのてんかん焦点診断への応用の現状について述べる.