「はじめに」マイクロRNA(miRNA)は、ゲノム上にコードされた短鎖のノンコーディングRNAで、標的mRNAに対する結合部位の配列と必ずしも完全に一致しなくても、mRNAの翻訳を転写後レベルで抑制する。まず線虫において、miRNAがインスリン/インスリン様成長因子1(IGF-1)、DNA修復因子を介して老化・寿命を制御していることが明らかになった。さらに最近になって、若年マウスと高齢マウスの組織特異的なmiRNAの発現を比較することで、哺乳類の老化の過程に関連するmiRNAも同定されつつある。ヒトの細胞株においても、多くのmiRNAが細胞老化に強く関わっていることが示され、今後は、細胞老化の制御機構を組織、臓器、個体の老化機序に統合する研究が進んでいくと予想される。本稿では、血管のagingにおけるmiRNAの役割を解説する1)。
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AgingとマイクロRNA マイクロRNAは哺乳類のagingの過程に影響を与えている可能性がある
掲載誌
Cardio-Lipidology
Vol.9 増刊号 46-49,
2015
著者名
眞田 文博
/
森下 竜一
/
谷山 義明
/
東 純哉
記事体裁
抄録
疾患領域
循環器
/
脳血管障害
/
アンチエイジング
診療科目
老年科
/
糖尿病・代謝・内分泌科
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一般内科
/
循環器内科
媒体
Cardio-Lipidology
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。