ドライアイ外来最前線
私のドライアイ診療―高山眼科―
掲載誌
Frontiers in Dry Eye
Vol.10 No.2 62-63,
2015
著者名
高山秀男
記事体裁
施設紹介
/
抄録
疾患領域
眼疾患
診療科目
眼科
媒体
Frontiers in Dry Eye
「私とドライアイの関わり」私が開業した28年前(1987年)は,ドライアイという疾患概念はまだ確立されておりませんでした。しかし,ドライアイのような症状を訴えられる患者さんは少なからずおりましたので,当時は,コンドロイチン硫酸製剤で対処していました。病気でもないのにどうして処方するんだ,といった感覚を持つ医師も多かった時代です。それから時代は流れ,パソコン,スマートフォン,タブレット端末などの発展とともに,現代病とも言えるほどにドライアイ患者が増加したことにより,ドライアイは眼科医として避けては通れないものとなりました。現在,当院では1日平均約160名の患者さんが来院されていますが,そのうちの約7割は「目がくしゃくしゃする」,「ゴロゴロする」といったドライアイ症状を何かしら有していると認識しています。治療薬をみても,コンドロイチン硫酸製剤に代わってヒアルロン酸ナトリウムが使われるようになり,また,最近では水分とともにムチンを分泌するジクアホソルナトリウムなどが上市されたことで治療の選択肢が増え,診療の幅が広がりました。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。