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ドライアイリサーチアワード

アンジオテンシンⅡタイプ1受容体阻害薬による慢性移植片対宿主病モデルマウスにおける涙腺,肝臓,肺の線維化抑制

Angiotensin Ⅱ type 1 receptor antagonist attenuates lacrimal gland, lung, and liver fibrosis in a murine model of chronic graft-versus-host disease.

谷口紗織

Frontiers in Dry Eye Vol.10 No.2, 52-55, 2015

「はじめに」慢性移植片対宿主病(cGVHD)は,造血幹細胞移植後後期の生命予後および生活の質の低下に関与する重要な要因である。cGVHDの臨床像は多彩で自己免疫疾患類似の症状が多臓器,多部位に出現し,全身性の炎症と線維化を特徴とする1)。ドライアイはcGVHDの一症状であり,同種造血幹細胞移植後約半数の症例に認められ,その約半数が急速に進行し2),既存のドライアイ治療に抵抗する難治性ドライアイを生じる3)。cGVHDによるドライアイ患者の涙腺では,炎症細胞の浸潤と広範囲な線維化を認める4)。レニン・アンジオテンシン系(RAS)には,循環RASと組織RASの2種類がある。循環RASは,血圧の調節や電解質バランスの維持に関わっているホルモン系である5)。血中に分泌されたアンジオテンシノーゲンが,レニンとアンジオテンシン変換酵素(ACE)により,最終産物であるアンジオテンシンⅡへと変換される。
「KEY WORDS」慢性移植片対宿主病,涙腺,線維化,組織レニンアンジオテンシン系

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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