ドライアイリサーチアワード
第7回受賞者決定Vol.1
掲載誌
Frontiers in Dry Eye
Vol.7 No.1 66-67,
2012
著者名
渡辺 仁
記事体裁
抄録
疾患領域
その他
診療科目
その他
媒体
Frontiers in Dry Eye
2011年度のドライアイリサーチアワード受賞論文掲載1回目は, 慶應義塾大学の樋口明弘先生の登場である. 本受賞はドライアイでの臨床に直接結びついているという点で非常に興味深い. というのは. この論文はドライアイの治療において, 特に重症のドライアイに対してはとっておきの治療である血清点眼に関するものだからである. これまで, その血清点眼のなかの何の要素が効いているのかというのはまだはっきりしていなかった. もちろん, 血清中にはEGFを代表とする増殖因子やビタミンAなどの要素が存在し, それらは重要なファクターであることは間違いない. 今回, 樋口先生らが見出したセレノプロテインPは, その血清点眼のこれらの要素に匹敵する, 時にはさらに重要な薬効を持つ要素であることを明らかにしている. セレノプロテイン, 特にセレノプロテインPは血清中で最も一般的に見られるセレノプロテインで, 肝臓で産生され全身に分布される.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。