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CLINICAL CONFERENCE 症例から学ぶ上部消化器疾患

第23回 機能性胸やけの1例

眞部紀明春間賢福嶋眞弥末廣満彦河本博文塩谷昭子畠二郎

THE GI FOREFRONT Vol.12 No.1, 15-17, 2016

日常診療で胸やけ患者に遭遇する機会は多い。その多くは上部消化管内視鏡検査を施行しても食道粘膜傷害が認められず,非びらん性胃食道逆流症(non-erosive reflux disease:NERD)と診断し,プロトンポンプ阻害薬(proton pump inhibitors:PPIs)の投薬により経過観察されることが多い。しかしながら,その半数の症例はPPI治療に奏効しないといわれている。その原因として,胃食道逆流症(gastroesophageal reflux disease:GERD)と区別される別疾患の混在が指摘されている。鑑別すべき疾患には,好酸球性食道炎,食道運動障害,機能性胸やけが挙げられ,その治療方針もGERDとは異なる。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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