特集2 第20回JAPANGAST Study Groupハイライト
電子レセプト分析によるH. pylori除菌の状況(1年間の変化)
THE GI FOREFRONT Vol.11 No.2, 54-56, 2015
除菌適用拡大から約2年半が経過したが,除菌に関わる診療の変化を,過去1年間を振り返って概観した。除菌数や除菌に関わる検査数には大きな変化はないが,除菌のための薬剤には大きな変化の兆しがみられ,新たなPPIであるvonoprazanの使用が急増している。今回の発表では合わせて胃癌の手術を外科系と内科系に分けて集積を行い,現状のトレンドを示した。
「はじめに」北海道の国民健康保険ならびに後期高齢者医療制度の匿名化電子レセプトを活用して,北海道におけるH. pylori除菌診療の状況を,前回(2014年度7月)のJapan Gast study group(JGSG)の発表から1年間の変化について概観する1)。この1年の最大の変化は新しいPPIであるボノプラザンフマル酸塩錠の登場であろうか。より強力な胃酸分泌抑制効果+αにより除菌の成功率の向上が期待されるところであるが,実際の医療現場での浸透はどうか,北海道を例にデータから見てみよう。
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