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特集1 H. pylori除菌後の諸問題

2 H. pylori除菌がGERD発症にどのように影響するのか

加藤元嗣小野尚子中川学中川宗一安孫子怜史宮本秀一水島健津田桃子大野正芳大西俊介清水勇一坂本直哉間部克裕

THE GI FOREFRONT Vol.11 No.2, 22-25, 2015

H. pylori感染は胃酸分泌との関わりからGERDの影響因子である。実際,H. pylori感染率とGERD有病率については相反する関係にあり,H. pylori感染がGERD発症に防御的に作用している可能性がある。一方,H. pylori除菌がGERDの発症を増加させるかについては,いくつかのメタ解析の結果から否定的である。むしろ,GERD症状はH. pylori除菌によって軽減する傾向がある。したがって,GERDの存在がH. pylori除菌の妨げとはならない。
「はじめに」胃内容物の逆流によって不快な症状あるいは合併症を起こした状態を胃食道逆流症(Gastroesophageal Reflux Disease:GERD)と称し,内視鏡所見を認める逆流性食道炎と内視鏡所見を認めない非びらん性逆流症(non-erosive reflux disease:NERD)に分けられる1)。GERDの発症には胃酸分泌,食道下部括約筋(lower esophageal sphincter:LES)圧の低下,食道内の酸クリアランスの低下が関与する。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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