MESSAGE FROM EDITOR エディターズ・メッセージ(THE GI FOREFRONT)
第20回 卒後医学教育と医学の楽しみ方
THE GI FOREFRONT Vol.10 No.2, 92-93, 2014
以前に藤本一眞教授が,「外来診療はできるだけ楽しく」と題するエディターズメッセージを書いていたが,医学の楽しみ方には様々な場面がある。楽観的ではあるが,少なくとも教育機関に属する医師の多くは様々な局面で医学を楽しんでいるし,そうでなければ持続できない。医学の楽しみ方は当然臨床にもあり,研究にもある。研究の楽しみ方は,社会的な建前は「研究を通じて医学の進歩に貢献する過程を楽しみ,若い医師の成長を楽しむこと」であろうが,実際はこんなことを日々持続的に感じているとは到底思えない。本音は個人差が大きいものの,実験自体が楽しいと感じる研究者もいれば,これまでよくわからなかった現象の本体が少しわかって喜びを感じる研究者もいるだろう。学会などで研究成果を発表するときに高揚感にも似た楽しみを感じる研究者もいれば,大学教授になりたい?(最近は急速に絶滅危惧種化しつつある)研究者もいるだろう。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。