TAKEDA GI FORUM 2014 胃食道逆流症(GERD)診療ガイドラインを再考する
自覚症状の評価,内視鏡診断について
掲載誌
THE GI FOREFRONT
Vol.10 No.1 76-77,
2014
著者名
草野元康
記事体裁
抄録
疾患領域
消化器
診療科目
一般内科
/
消化器内科
/
耳鼻咽喉科
/
老年科
/
小児科
/
放射線科
媒体
THE GI FOREFRONT
「GERD診断における問題点」GERD診断ではGERDを疑う症状が重要となる。GERD診療ガイドラインに,胸やけ症状は患者に正しく理解されているとは限らないという記載があるが,むしろGERD症状は医師に正しく理解されているとは限らず,患者の訴えを医師がうまく理解しているのか,やや疑問である。LA分類のGrade AとBの軽症REとGrade CとDの重症REで胃酸逆流回数にあまり差はないが,重症REではクリアランスが悪い。一方,Grade M(minimal change)は逆流回数は多いものの,クリアランスはよい。組織学的には乳頭延長,粘膜線維化,リンパ球浸潤などの炎症所見があり,白色部位では粘膜肥厚もみられる。そのため,最近我々はGrade Mは明らかな逆流症であるというスタンスを取っている。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。