【特集 わが国のNSAIDs起因性消化管傷害】
胃病変の発生機序
掲載誌
THE GI FOREFRONT
Vol.10 No.1 16-19,
2014
著者名
平石秀幸
記事体裁
抄録
疾患領域
消化器
診療科目
一般内科
/
循環器内科
/
整形外科
/
リウマチ科
/
神経内科
/
老年科
/
小児科
媒体
THE GI FOREFRONT
NSAIDsは整形外科的疾患の治療などに広く用いられるが, 消化性潰瘍の重要な病因となり, 潰瘍発生のリスクを20倍, 潰瘍出血のリスクを5倍増加させる. NSAIDsは, 主に酸に依存した直接的な上皮細胞傷害, COX-1およびCOX-2阻害に伴う胃粘膜防御および修復機構破綻により上部消化管粘膜障害を惹起する(dual insult hypothesis). この理論に基づき, NSAIDs潰瘍の予防・治療戦略が構築されている. 「はじめに」日本は他国に例がないほど, また過去に例がないほど急速に高齢社会を迎えている. 平成25年度版の高齢社会白書によると, 2012年10月1日現在, わが国の総人口は1億2,752万人である. 65歳以上の高齢者人口は, 過去最高の3,079万人(前年2,975万人)であり, 総人口に占める割合(高齢化率)は24.1%となった. 今後も総人口の減少と高齢化率の上昇は続くと予想される.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。