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座談会(Round Table Discussion)

これからの胃がんの検診はどうあるべきか

加藤元嗣加藤勝章濱島ちさと大和田進井上和彦David Y.Graham

THE GI FOREFRONT Vol.9 No.2, 41-58, 2014

「1 胃がんX線検診の歴史とこれまでの成果」加藤(元) 今回は, 「これからの胃がんの検診はどうあるべきか」というテーマで座談会を行います. 最初に, 胃がんX線検診の歴史について加藤先生にご説明いただきます. 加藤(勝) 1958年に日本対がん協会の最初の支部として宮城県対がん協会が設立され, 翌年から胃がん検診を開始したことから, 当協会の歴史は胃がん検診の歩みとほぼ重なっています. 当協会は1960年に世界初の胃狙撃X線撮影装置搭載検診バス「日立号」を制作し, 遠隔地に出向いて地域住民を集めて胃X線検査を行うという胃がん集団検診を開始したことから, 胃がん集団検診発祥の地といわれています. 検診車による集団検診の開始, 胃X線撮影装置の改良が進むなかで, 胃がん集団検診は1983年に施行された老人保健法に基づき国庫補助を受けた保険事業として実施されるようになりました. しかし, 1998年にがん検診は老健法から外され, 国からの補助金が廃止されました.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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