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座談会(Round Table Discussion)

慢性胃炎への除菌保険適応拡大は何をもたらすのか?

浅香正博上村直実春間賢加藤元嗣David Y.Graham

THE GI FOREFRONT Vol.9 No.1, 33-44, 2013

「1 H.pylori感染胃炎の概念と除菌保険適用までの経緯」浅香 2013年2月21日, 「H.pylori感染胃炎」に対する除菌保険適用が承認されました. これはわが国の医療に非常に大きなインパクトを与えるものですが, その影響がどれほど大きなものか理解されていないところもあります. そこで今回は, 慢性胃炎への除菌保険適用の臨床的意義と, 今後どのようなことが予測されるかについてわかりやすく解説する目的で座談会を行います. まず, 適用拡大の経緯および病名について上村先生にご説明いただきたいと思います. 上村 わが国の一般臨床の場では従来から「慢性胃炎」という病名が汎用されており, 薬剤の治験においても「慢性胃炎の急性増悪時」として進められてきました. その実態としては, H.pylori感染に起因する炎症で胃粘膜の萎縮性変化を伴う「組織学的慢性胃炎」, X線や内視鏡などの画像検査によって診断する「形態学的慢性胃炎」, 胃痛や胃もたれなど上部消化器症状が持続する「症候性慢性胃炎」で機能性ディスペプシア(FD)とも称されるものがあり, レセプト上の保険病名である「慢性胃炎」を併せた4種類の病名が使われていました.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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