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GI-Metabolism Forum

第3回GI-Metabolism Forum 第二部 演題5 バレット食道とメタボリック症候群・NAFLD・特定健診質問票・生活習慣病関連諸因子との関係

知花洋子

THE GI FOREFRONT Vol.8 No.2, 85-86, 2012

「人間ドック受診者の33.8%がバレット食道」 今後, わが国でもバレット食道の増加が予測され, その発生過程やリスク因子を解明することは重要である. 当院の人間ドック受診者のバレット食道と, メタボリック症候群関連因子や各種検査所見との関係を調べ, 背景因子を男女別に検討した. 2008年10月~2012年3月の人間ドック受診者で, 上部消化管内視鏡検査および腹部超音波検査受診者で切除胃例・胃がん例・肝がん例・肝切除例を除く764名(男性560名, 女性204名, 平均年齢58.2歳)を対象とした. バレット食道の診断は柵状縦走血管下端よりもsquamo-columnar junction(SCJ)が上昇した症例, 柵状縦走血管下端が不明の症例は胃粘膜ひだ上縁よりもSCJが上昇した症例をバレット食道とした. 男女とも50歳代, 60歳代の受診者が多く, バレット食道はどの年代にも認められた(図). 頻度はバレット食道が33.8%, 逆流性食道炎14.4%, 食道裂孔ヘルニア26.4%, 萎縮性胃炎71.8%, 脂肪肝27.7%, 非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)21.8%, メタボリック症候群18.5%であった.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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